(株)こどもの広場代表:
横山眞佐子
こどもの本専門店ーその名の通り、子供の本を扱う専門店を経営し、また下関の文化的活動を行っている横山眞佐子さんにお話をお伺いしました。

子供の本の専門店を開いた理由は?
30年前に子供の本専門店を始めたのですが、その当時全国で28店舗しかなく今でも3番目に古いお店になっています。
その頃は子供の本を手に取り、親子が一緒に選べるようなお店もなく、お普通の本屋さんに行っても子供の本というのは2%しか置いていなかったため、欲しい本があっても何週間も待たないと手に入れることができないような時代でした。
そんな折、新聞でわずか5坪の小さな店、日曜日には店の前に椅子とテーブルを出して、子どもたちに本の読み聞かせをしているという記事が目にとまり、「こんなすてきな仕事があるんだ。私もやってみたい」と思い、始めました。しかし、当然子供の専門店の見本も何もなく、とにかく読んで自分の目で見て自分が良いと思った本だけお店に置くことにしました。
「みんなに、本物の素晴らしさを知ってほしい。」そんな思いを持ち続け、今でもお店に置く本は全て自分で読んでいるという横山さん。
お店を始めた頃は窓ガラスが割られたり先生に暴力を振るうなど、学校が荒れていた時代。
自分にできることはと考え、1泊2日で先生・親・子供を交え「社会というものをはっきり見て伝えてくれる方」をお呼びして、《大人が子どもに学ぼう》をテーマにした1泊2日のシンポジウム「教育を拓くシンポジウム」を開催。
この企画には親子で参加するのだが、大人と子どもは別行動をとる。大人は講演会や分科会に参加。その間、子どもたちは地図を片手に宝探しをしたり、ボランティアの大学生と一緒に過ごす。最初は親と離れ、泣き叫んでいた子供達がシンポジウムが終わる頃には帰りたくないと泣きじゃくる。
様々な方々に協力していただき、それは10年以上も続きました。その後は講演会や外国の絵本作家の原画展の展覧会などを全国各地で行ってきました。
また、今から18年前、横山さんはある小学校の図書室を見て驚いた。日に焼けた本が並ぶ棚には、子どもたちの興味をそそるものはほとんどない。そこで、横山さんは図書室に入れる本を子どもたち自身に選ばせることを提案する。図書室に足りない本を調べ、ジャンル別リストを作ると、その数は実に600冊にも及んだ。
多目的室や体育館で、すべての本を表紙が見えるように並べた後、横山さんやスタッフが、おすすめの本を紹介。低学年には全部読んで聞かせ、中学年より上の子どもたちには、あらすじを紹介して、クライマックスの直前で「後は自分で読んで」と、子供たちの興味を引き出す。
本に対する強い関心を持たせたうえで、子どもたち自身に“図書室に入れたい本”を選ばせる。子どもたちも先生もひとり3票。票数の多いものから、予算の許す限り図書室に納入される。子どもたちが選んだ本が並んだ図書室は、見違えるほど賑わうのだという。
この活動は全国でも注目を浴び、現在もなおたくさんの都道府県から講演等の依頼が殺到しているが、横山さんは「まずは下関の学校を」と、市内各地の小学校を回り、今ではほとんどの小学校がこのシステムを採用している。
そして長年その様子を撮り続けた吉岡一生氏の展覧会がこの夏、各地で開かれます。
(右記参照)

親が子供にしてあげられることは
何ですか?
乳幼児期(3歳くらいまで)は子供がしたいことを全てしてあげること。だっこしてと言われたらだっこしてあげ、子供の話を聞いてあげる。大半のお母さんは「しつけ」なければと思って叱ったりするけれど、子供は乳幼児期を過ぎると何でも自分でしたくなるもの。そして大きくなってくると今度は「子どもがしてほしくないことはしない」こと。育つ子を傍らで見守ってあげ、「子どもに惚れてあげる」ことが大事だという。
本が子供にしてあげられることは
何ですか?
本はなぐさめや勇気をくれ、自分の現実から別の世界を与えてくれます。
大人になってからも自分のどうしようもできない状況から救ってくれ、未来や明日生きる力を与えてくれるのも本の力だと思います。
吉岡一生写真展「本をえらぶ日」
7/30~8/6
下関市 にししんギャラリー
8/8~8/16
山口市 秋穂歴史民俗資料館ギャラリー
8/20~8/26
山口市 ギャラリーなかの
9/12~9/20
岩国市 周東パストラルホール
11/6
下関市 海峡メッセ下関
12/4~12/10
長門市 長門市立図書館
こどもの広場
住所 |
山口県下関市幸町7-13
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|---|---|
電話 |
083-232-7956
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Web |
Profile
下関の高校を卒業後、東京学芸大学農学部に入学するが、
思うことあって中退。
1977年、29歳のときに児童書専門店「こどもの広場」を開店。シンポジウムの開催後、展覧会の開催や小学校を回るブックトークなど幅広い活動を展開する。
